日医工ライツイシュー、希薄化懸念で売り相次ぐ

週間で12%下落。11月28日に一時2001円まで下げ、6月末以来ほぼ5ヵ月ぶりの安値を付けた。
(日経ヴェリタス2013年12月1日25ページ )

【CFOならこう読む】

11月28日のエントリー「日医工、ライツイシューで128億円調達」の続報です。

「市場では「広く新しい株主を募る公募増資に比べて発行済株式数増による1株利益の希薄化の影響は少ないが、それでも希薄化を嫌気した既存株主が多かった」(資産運用会社の情報担当者)という」(前掲紙)

11月27日ライツイシューによる資金調達を発表した際に、権利行使に係る価額及びその算定根拠を会社は次のように説明しています。

「当社普通株式1株を取得するための行使代金につきましては、676 円(本新株予約権1個 当たり 338 円)、当社普通株式1株当たりの出資価額につきましては、644 円(本新株予約 権1個当たり 322 円)と設定しております(行使代金と出資価額の差額である 32 円(本新 株予約権1個当たり 16 円)がコミットメント会社に対して支払われる手数料となります。)。 これは、上記「4.調達する資金の額及び資金の使途等 (2)調達資金の使途」に記載の 今後の資金使途、本新株予約権の行使により発行される予定の株式の数及び本新株予約権の行使の可能性(本新株予約権が行使されやすいよう、時価を下回る行使代金を設定して おります。)、コミットメント会社に対して支払われる手数料等を総合的に勘案して決定さ れたものです。」
((2013年11月27日「コミットメント型ライツ・オファリング (上場型新株予約権の無償割当て)に関するお知らせ」日医工株式会社 [PDF]))

11月27日終値が2369円。2株持っている株主は新株予約権行使により676円支払って1株の普通株式を取得します。
そうすると理論株価は

(2369円×2株+676円)÷(2株+1株)=1804円

となります。

行使価格が低いと株価がそこに向けてさや寄せされるのは当然の話です。
株式分割と同じですね。

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