幻冬舎、TOB価格引き上げ

幻冬舎の見城徹社長が代表を務めるSPC、TKホールディングスは13日、実施中の幻冬舎に対するTOBの買い付け条件を変更すると発表した。
投資ファンドのイザベル・リミテッド(ケイマン諸島)がTOB価格を上回る価格で幻冬舎株を買い集めたため、TK側が条件見直しに踏み切ったとみられる。

(日本経済新聞2010年12月14日15面)

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11月16日(「【TOB開示資料抜粋】TKホールディングス・幻冬舎」)及び12月8日(「TOB中の幻冬舎株、投資ファンドが30.6%取得」)のポストの続報です。

変更の内容は次の通りです。

「買付条件等の変更の内容
(1) 買付け等の価格
(変更前)
普通株式 1株につき金 220,000円
(変更後)
普通株式 1株につき金 248,300円

(2) 買付予定数の下限
(変更前)
買付予定数の下限 18,300株
(変更後)
買付予定数の下限 13,725株

従いまして、応募株券等の総数が13,725株に満たない場合は、応募株券等の全部の買付けを行いませんが、応募株券等の総数が13,725株以上の場合は、応募株券等の全部の買付けを行います。

(3) 買付け等の期間
(変更前)
平成22年11月1日(月曜日)から平成22年12月14日(火曜日)まで(30営業日)
(変更後)
平成22年11月1日(月曜日)から平成22年12月\ul28日(火曜日)まで(39営業日)

(4) 決済の開始日
(変更前)
平成22年12月21日(火曜日)
(変更後)
平成23年1月6日(木曜日)」
(「株式会社TKホールディングスによる買付条件等の変更後の当社普通株式等に対する公開買付けへの賛同及び応募の推奨に関するお知らせ」)

変更後の買付価格248,300円は、イザベル・リミテッドの平均取得価格に相当する金額と思われます。イザベルの狙いはよくわかりませんが、この程度の価格引き上げでTOBに応募してくることはないように思います。

【リンク】

2010年12月13日「株式会社TKホールディングスによる買付条件等の変更後の当社普通株式等に対する公開買付けへの賛同及び応募の推奨に関するお知らせ」株式会社幻冬舎 [PDF]